今回はコインランドリー経営で良く質問される変動費のお話です。
私の変動費の割合は1年目、2年目の実績公開記事に全て記載しているのでご覧下さい。
家賃や借入金返済の支出がデンプシーロールで絶えず殴られるものならば、
変動費はジャブでダメージが蓄積されていく様なものです。
最初の内はジャブを数発もらっても余裕をぶっこいていますが、後から足にきてしまいます。ガクガク・・・
そんな青木先輩の様な泥仕合にならない為にジャブ(変動費)について自分の経験を交えながら事前知識として知っておいて欲しい事をお話しますね。
ジャブ(変動費)を制するものは世界(コインランドリー経営)を制す!
なんてことは言いませんが、知っておかないと後で後悔しても手遅れとなる可能性が大きいのです。
Contents
変動費を軽視してしまうと
コインランドリー経営の事業計画の中で、扱いが雑?なのが変動費です。
何故なら、メーカー営業は
変動費は機械が稼働した分だけしか発生しないので赤字になる事はありませんよ。
と変動費に対する認識の重要度を下げてくるからです。
確かに「変動費」は機械の売上以上に支出が発生するものではありません。
(私の様に貯水槽が噴水になったりしなければね・・・)
なので、どちらかと言えば「家賃」や毎月の「借入金返済額」である固定費に意識がいきがちです。
しかし、この固定費の上に変動費が乗っかってきて、コインランドリーの売上から経費として出ていくので、売上によっては赤字になってしまうのです。
↑この図も事業経営としては当然の図式ですが、見栄えの良い事業計画書を鵜呑みにしてしまった結果、変動費を軽視してしまったのでした。
また実績記事でもある様に、変動費の売上に対する比率も低めに設定されている場合もあるので要注意です。
最初に変動費を抑えた分だけ、あなたの利益が増えるので変動費と言えども徹底的に交渉してからスタートしてください。
変動費の中で最も大きなガス料金
今回は変動費の中でも支出も変動幅も大きいガス代のお話をさせていただきます。
私のガス料金の売上に対する比率は
1年目 13.8% 669,843円(総売上4,843,700円)
2年目 15.5% 938,763円(総売上6,051,200円)
となっています。
比率もそうですが、金額も大きいですよね。
それもそのはず!
コインランドリーの稼ぎ頭である乾燥機の稼働に伴って、ガスも使用される為コインランドリー全体の売上が上がれば上がる程、ガス料金が経費としてしっかり発生してくるのです。
また私の2年目の実績を見るとガス料金の最小32,724円と最大137,835円と4倍以上の変動幅があります。
なので売上が増えてもガス料金の請求に怯えるというジレンマがコインランドリー経営者の悩みの種となっています。(私だけ?)
この様に乾燥機がしっかり稼働したら売上も上がって嬉しいのですが、その喜びをガス料金が削り取っていくので、残る利益は僅かとなることも・・・
ガス会社との契約時に注意!
コインランドリー店舗でガスを使用する為には、ガスを供給してくれるガス会社と契約します。
私の店舗はプロパンガスで乾燥機の温風を発生させて、衣類を乾かしているのでガスの供給はコインランドリー経営の生命線と言っても良いかもしれませんね。
このガスの料金ですが、家庭のガス料金と同じ様に使用した量 × m³単価となります。
家庭用だとあまり気にならないかもしれませんが、コインランドリーの様に大量にガスを使用する場合、この単価の違いで支出が大きく変わってくるので可能な限りガス会社と価格を詰めなければいけません。
しかし、産まれたての雛鳥の様に初めてコインランドリー事業に関わる私は、メーカーの勧めるがまま開業してしまい、ガス料金を詰める事も無く後から気付いて手遅れという状況に陥ってしまうのでした。
開店してから赤字が続いていた1年目の私は
経費などの支出を削れないか?
最初の計画からズレはないのか?
実際の数字と事業計画書の数字を比較して改善出来る点はないか?
と数字とにらめっこしていました。
そこで発見してしまったのです。
これはウケ狙いのジョジョネタでは無くノンフィクションです。
事業計画書では単価210円のガス料金で変動費が算出されていました。
しかしガス会社と契約した単価は270円だったのです。
それくらい契約時に気付けよ!と言いたくなりますが
性善説が服を着て歩いている様な私はメーカーの事業計画書を信じ
そのつもりで事業計画を勧めて工事も着工した後にメーカーが紹介してくれたガス会社とガス供給の契約をしました。
その時は単価のところは全く気にしていませんでしたね・・・
事業計画を提案してきたメーカーが手配したガス会社なので単価の打合せもした上での計画だと勝手に思い込んでいたのです。
よく分からない契約書の注意事項を詳細まで読まずにハンコを押してしまう人間っているじゃないですか。
当時の私も、自分は大丈夫だと思っていた人間でした。
しかし、その自信はビジネスの世界では地雷要素でしか無いんですよね。
時すでに遅し・・・
プロパンガス会社との契約は交渉の幅が賃貸経営でも大きいです。
契約更新時やガス会社の切替時にアパートの設備を新しくしてもらったりと、大家さん界隈でも役立つガス会社さんとの付き合い方情報を見かけます。
なので、契約前に私もしっかりとガス会社と直接交渉をしておくべきでした。
当時はメーカー手配の一社独占状態で契約し、ガス周りの設備を負担してくれるという条件で契約しました。
この時の私はガス関係の内装費が浮いてラッキー!ウッキー!と単純に喜ぶお猿さんだったのですが、これが後々首を絞めてきます。
契約書には
「設備をガス会社で負担したから、早期で途中で解約する場合は相応の設備負担金を請求しますよ。(要約)」
とあり、ガス料金の交渉テクである相見積を出来ない状態になってしまったのです。(自業自得ですが)
なので残るは直球勝負で値下げ交渉しかありません。
(何か良い案あれば募集中です)
一度ガス会社の担当の方に値下げをお願いしたのですが、
「今の単価でも厳しいので、ホントは値上げをお願いしようとしてたところでした。現状維持で頑張ってみます。」
と上手くかわされてしまい、交渉失敗となりました。
本当はここから他社を引き合いに出して交渉したいところですが、ガス周りの設備を負担してくれているので、強くも言えません。
なので、ガス料金について単価や設備負担をお願いするタイミングは全て
契約前にしっかり詰める!
という事が必要不可欠だと事後に判明したのでした。
全ては詰めの甘さが原因である
念の為にお伝えしますが、今回のお話はガス会社に非は全くありません。
ガス単価は今のご時世だと頑張ってくれている方らしいです。(Twitter調べ)
全ては事業計画書が絵空事だった事と、それを信頼して特に裏付け等をしなかった詰めの甘さにあります。
コインランドリーに限らず、これから事業を始めるなら契約前の行動が超重要です。
事前に事業の全体像を把握せずに動き出してしまうと、後から爆弾がどんどん発見される!なんて事になりかねません。
今の世の中、情報はありふれていますし、無ければ実際に自分が開業予定の事業を行なっている経営者に話を聞きにいきましょう。
数百万円、数千万円の投資を行うのであればリスクヘッジはどれだけやっても損はしませんよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
このブログでは、ネットでもあまり見かけない詳細なコインランドリー投資の失敗談を私の経験から独断と偏見でお伝えしていきます。
私のコインランドリー経営は赤字ですが、コインランドリー経営の全てが悪いという訳ではありません。
中には、綿密に事業計画を立てて、利益をちゃんと上げている企業や経営者は沢山います。
このブログは「コインランドリー投資を私と同じ様な内容で失敗する人を減らしたい」という想いで情報発信していきますので
この情報が役に立ったと感じていただけたら、是非拡散をお願い致します。
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