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コインランドリー 1年目の赤字はマイナス372万也!
一部で話題となった(と思っている)利回り−15%発言ですが、その詳細をお伝えしていこうと思います。
まず前提としてアインのコインランドリーは総投資額が機械と内装その他を含めて約3000万円かかっています。
テナントの敷金、礼金、保険とか合わせるともう200万くらい追加になるのですが、計算するにもキリのいい数字の3000万円の事業として話をしていきます。
2016年11月オープンなので2016年の実績と
続いて2017年の1年間の実績をお見せします。
2016年は開店直後の2ヶ月のみなので、2017年の実績を見てみると
表面利回り16%
実質手残り–12.4%(借入返済金含む)
でした。少し数字は語呂合わせがあった事をこの場を借りてお詫び申し上げます。
しかし!
経費に月に3、4回程集金に行く自分の人件費とガソリン代等は入れていないのでトータルで実質利回り−15%くらいになると思います。
開店を振り返って・・・
最初の2ヶ月はオープンしたばかりなので、コインランドリーでは1番の繁忙期になるはずの年末ですが、実績はカスです。
11月は半分しか営業していないので、まだこれからだ!と思っていたのですが、12月の数字を見て愕然とします・・・
コレ、ヤバくないか?(汗)
業者に提案された予定の売上は初年度でも平均60万、梅雨や年末等の繁忙期は80万くらい見込める話だったのですが・・・まさかの
売上半分スタート!(´ω`)
いや、まだ開店して1ヶ月しか経っていないので、周辺住民の方々の認知が進んでないから仕方ない。徐々に常連さんが定着してきて売上も予定に達するだろう。
そんな特に根拠の無い(あるとすれば業者の提案した数字だけ)を胸に不安の2016年を終えるのでした。
そして激動の2017年へ・・・
その後アインのコインランドリーは順調に常連客も増えていき、予定の売上も達成し安定した経営になったのでした。
めでたし、めでたし・・・・
なんて!ことは!起こるはずもなく!
右も左も分からないコインランドリー経営の初心者アインは、様々なトラブルに見舞われていくのです。
中でも記憶に残っているのは
・羽虫大量発生事件
・貯水槽噴水事件(表の赤いマスのところ)
ですね。この話は別の機会にお話しますが、どちらもコインランドリー経営を投げ出して楽になりたいと思う程に激しい心理的プレッシャーをかけてくる事件でした。
今回は売上の考察回にしたいので2017年の実績から解説したいと思います。
コインランドリーは安定経営はウソ?
コインランドリーの売上は安定していると、コインランドリー機器メーカーやフランチャイズ本社は言いますが、実際はどうでしょうか?
私の実績で見てみましょう。
その前に私の売上を見る注意点として
私の店舗の場合は、売上データを毎日集計して、綺麗なデータを出す高価なシステムを設置していないので、基本的に集金日ベースで売上集計を出します。
なので、月末集金を心掛けているのですが、2、3日集金が遅れる場合があり、正確な月間売上を出していません。
なので集計した稼働日によって正確な○月分の売上という数字では無いのでご注意ください。
月の売上は大体の感覚をつかむ数字で、
その月の重要な数字は売上を稼働日で割った1日平均の売上を見ています。
その数字が一番ボリュームゾーンを指していると思うので私はこれを重視しています。
なので、売上の変動としては1日の平均売上を月毎で見ていきましょう。
一番少ない1日平均の売上は5月の¥8,396 です。
一番多い1日平均の売上は10月の¥23,464 ですね。
なんと その差の比率は約279%です!
毎月の売上の変動幅がここまである事業を安定経営と呼んでいいものでしょうか?
更にこの売上の変動を演出している要因は何だと思いますか?
1オーナーの経営手腕
2主婦の気まぐれ
3衣替え等のシーズン的要素
どれも惜しいですが、1番の正解は
雨です!
雨です!
大事な事なので2回言いました。
そう!雨なのです。
天気は天の気分
天気をどうこうしようなどおこがましい
って感じで某映画も言ってましたね。(うろ覚え)
この天気の雨の日が多いか少ないかでコインランドリーの売上は大きく変わってきます。
この天気を操作する事が出来れば、コインランドリーの売上も思いのままです。
しかし月刊ムーでも某米国の秘密の天候兵器と特集されるくらいトンデモ話なのです。
なので天気を操作する事は出来ません。
私達コインランドリー経営者に出来ることは日々雨乞をするだけなのです。
今回はその天気に売上の1番の要素を依存する時点で安定経営とはかけ離れた事業だと言う事をぜひ覚えて帰ってください。
2017年10月が最高売上を達成!
2017年の10月は1ヶ月の約8割が雨だったという、近年稀に見る長雨でした。
なので、コインランドリーの売上もそれまでの最高売上を記録しています。
しかし、その時の気持ちは良く憶えているのですが、
これだけ雨が降って、この売上か・・・
という感情でした。
2017年の10月は私も経験した事がないくらいの長雨でした。
これ以上の雨に恵まれた期間は無いんじゃないか?というくらいコインランドリー経営者からすると絶好のシチュエーションだったんですね。
しかしその絶好のシチュエーションを用意しても売上はやっと業者の設定ラインに届いたくらい。
本音を言えば、100万近くまで伸びて欲しいと考えていました。
更に追い討ちをかけるように乾燥機が稼働した分だけガス代の経費が上がり、利益が出るはずの損益分岐点を押し上げていったのです。
10月のガス代は11月請求となるので実績表では売上に対して1ヶ月ずれているので10月では返済金を含めて黒字が出ました。
その金額は8,682円!
もうダメだ!コインランドリーなんて全く儲かる気配がしない!!
2017年10月は売上最高!気分最低!という結末に終わるのでした。
2017年 前半戦
売上の推移ですが、オープンしてから約半年はほぼ横ばいです。
5月の衣替えシーズンが見事にスルーされています。
この年の6月の梅雨はいわゆる空梅雨で、ほとんど雨が降らないというコインランドリー経営者にとっては地獄の天候でした。
これも異常気象のせいですね。
なので最初の集客出来るタイミングも天気の気分次第で潰されてしまったのです。
7月の売上は遅れてやってきた梅雨前線と台風の影響で雨が多く売上が今までよりも好調になります。
コインランドリーの売上のイメージですが、徐々に常連客が増えていくと業者は言いますが、
梅雨等で未開拓だった客層が一気に集客した時に一定の割合で常連客が増えていくイメージを大切にした方がいいと思います。
なので年末オープンの次の集客タイミングである衣替え&梅雨イベントが上手く発動しなかった事は相当な痛手でした。
そんな感じで7月は少し突き抜けるものの、半年が過ぎるまで1日平均1万を前後する様な酷い売上が続きます。
8月までは返済が無くても毎月10万円以上の赤字。
返済も入れると30万以上の赤字を毎月垂れ流している状況でした。
この時点で普通の人は詰みます。
毎月30万以上の赤字を垂れ流していたら、普通のサラリーマン家庭は詰みます。
私も詰む寸前まで追い込まれました。
しかし何とか生き延びる事が出来たのは、フルローンで借りた代わりに残しておいた運転資金と、3棟20室からの満室キャッシュフローがあったからです。
このお陰で、普通のサラリーマン家庭では詰む大赤字も、中くらいの赤字に抑え運転資金を削りながらお客様の認知が浸透するブレイクポイントを待ったのでした。
まぁこの状態でも充分異常なので、通常の精神状態では無かったと思います。
なので、安易にコインランドリー経営を副業で始めようと考えている方は私の一年目の数字を良く見てから判断してください。
数多くのコインランドリー経営の中でも下の下のランクの実績かもしれませんが、ここまでのリスクを許容出来る事業計画を作ることを強くお勧めします。
コインランドリー投資は不動産投資よりも簡単、高利回りという甘言でセールスしてきますが、私の感想では
超上級者向けの事業です。
赤字に耐え得る資産と、節税関係のテクニック、集客テクニック等の全てを駆使して初めて投資の要件を満たせるのではないか?と思います。
2017年 後半戦
10月の長雨から年末の大掃除シーズンに突入します。
ここで開店後2回目の広告を投入します。
広告は地方紙の一面に一回と縦広告に一回をタイミングを分けてうつというものでした。
内容はこの時既に精神的にも詰む寸前まで追い込まれていたので、やけくそに長期間洗濯半額キャンペーンをうちます。
11月中旬から年末までの大盤振る舞いです。
これが功を奏したのか、はたまた単に年末だからなのか、売上は伸びました。
黒字化まではいきませんが、借入金返済を除けばプラス域に手が届いた感じです。
しかし、毎回高額な広告宣伝費をうつ訳にもいかず、年末の客の流れが維持出来れば!と願う年末でした。
おまけ①変動費の割合は?
コインランドリー事業でよく聞かれるのがガス、水道、電気代、洗剤の変動費の割合ですね。
私の場合は計画書では約18%でした。
実際の数字と比較してみましょう。
2017年売上累計 ¥4,843,700
電気代 ¥558,516(11.5%)
ガス代 ¥669,843(13.8%)
水道代 ¥239,581(4.9%)
洗剤代 ¥160,380(3.3%)
変動費合計 ¥1,628,320(33.6%)
全然違うやないかっ!!
18%の変動費が倍近くかかっていたら、そりゃ出るはずの利益も出ませんね。
この計画書はいい加減な業者が作成したものではなく、世界的な家電メーカーが長年の実績に基づいて算出した数字らしいのですが
全く当てにならんかったです!
まあ電気代はエアコンや設備が若干乗っかってたり、
水道代は漏水事件があったので多少割増になってたり、
ガス代は計画書のガス単価と実際の契約するガス単価が違っていたりと、
様々な予定外の事があったので、若干の変動は目を瞑りたいところですが、
よくよく見ると
コースアウトのオンパレードやぁー!
決してマリオカートの様なコースアウトがタイム短縮に推奨される様な事業はしていないでぇー!
と叫びたくなる様なイベントもコインランドリー経営には発生します。
私がこのパートで伝えたいことは
業者の数字は信用するな!
という事でした。
おまけ②Google広告は途中で止めました
オープンから2017年10月まで発生しているGoogleの経費ですが
これはGoogleのアドワーズの広告を当初出していました。
月に5000円くらいの予算で、店舗近隣の住民に存在を認知してもらう為にしていたのですが、
赤字経営に頭を抱えていた私はよく効果が見えないGoogle広告は停止しました。
正直5000円でも1年目の1日の売上の半分なので、比重が大きかったのです。
今でこそ広告に予算を割く余裕は必要だったと思うのですが、当時はそんな余裕は無かったですね。
コインランドリーで一番重要で難しいものが集客です。
何の商売でもそうですが、例外なくコインランドリーも集客に頭を悩まされます。
しかも常に顧客の行動は変化するので、継続的にアプローチしなければ競合店に流れてしまうかもしれません。
また、不特定多数の客相手ですのでその労力たるや一つの事業をやるつもりでなければ不可能です。
不動産投資の場合は一度入居してもらえれば、退去まで安心なのでコインランドリーと比べると本当に安定していますね。
地獄の1年目の続きは下記のリンクから移動出来ます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
このブログでは、ネットでもあまり見かけない詳細なコインランドリー投資の失敗談を私の経験から独断と偏見でお伝えしていきます。
私のコインランドリー経営は赤字ですが、コインランドリー経営の全てが悪いという訳ではありません。
中には、綿密に事業計画を立てて、利益をちゃんと上げている企業や経営者は沢山います。
このブログは「コインランドリー投資を私と同じ様な内容で失敗する人を減らしたい」という想いで情報発信していきますので
この情報が役に立ったと感じていただけたら、是非拡散をお願い致します。
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